メール認証・なりすまし対策

会社のメールが届かない・迷惑メールに入る原因と確認方法

会社のメールが届かない、Gmailなどで迷惑メールに入る原因を解説。SPF・DKIM・DMARCなど、管理会社に確認してもらいたい設定を整理します。

目次
  1. 届かない・迷惑メールに入るのはなぜ?
  2. Gmailは会社のメールに何を求めている?
  3. Outlook・iCloud・Yahoo!メールも確認している?
  4. 会社のメールでよくある原因は?
  5. DMARCはどう設定すればいい?
  6. どこに相談すればいいか分からないときは
  7. まとめ

取引先やお客様から「メールが届いていない」「迷惑メールに入っていた」と言われると、相手の設定に問題があるのではと思うかもしれません。

しかし、会社のメールが届かない原因は、受け取る側だけにあるとは限りません。自社のメールが「本当にこの会社から送られたものか」を確認できないために、迷惑メールと判定されたり、受信を拒否されたりすることがあります。

一度だけ届かなかった場合でも、Gmailなど複数の宛先で同じことが起きているなら、メールの送信設定を管理会社に確かめてもらったほうがよさそうです。

届かない・迷惑メールに入るのはなぜ?

メールを受け取るサービスは、差出人のアドレスだけを見て判断しているわけではありません。その会社のドメインから送ることを認められたサーバーか、途中で内容が書き換えられていないか、といった点も確認しています。

こうした確認に使われるのが、SPF・DKIM・DMARCという仕組みです。

SPFは、そのドメインのメールを送ってよい送信元を示す設定です。DKIMは、送信したメールに電子的な印を付け、途中で書き換えられていないことを確かめやすくします。DMARCは、SPFやDKIMの確認に失敗したメールをどう扱うか決め、結果を把握するための仕組みです。

詳しい違いは、SPF・DKIM・DMARCとは?でも紹介しています。

これらの設定が足りなかったり、実際にメールを送っているサービスと設定内容が合っていなかったりすると、正規の会社メールでも迷惑メールと見分けてもらえないことがあります。

Gmailは会社のメールに何を求めている?

Googleは2024年2月1日から、Gmail宛てにメールを送るすべての送信者に、SPFかDKIMのどちらかを設定するよう求めています。

それだけでなく、送信サーバーの正しいDNS設定、TLSを使った送信、迷惑メールとして報告される率を0.3%未満に保つことなども要件に含まれます。DNS設定とは、メールを送っているサーバーの名前と所在を正しく確認できるようにする設定です。

1日に5,000件以上をGmail宛てに送る場合は、さらに要件が増えます。

  • SPFとDKIMの両方を設定する
  • DMARCを設定する。最初のポリシーは「p=none」でもよい
  • 差出人として表示されるFromのドメインを、SPFかDKIMで確認するドメインと一致させる
  • マーケティングメールをワンクリックで配信停止できるようにする

Googleは、認証されていないメールが迷惑メールに入ったり、拒否されたりすることがあると案内しています。2025年11月からは要件を満たさないメールへの対応を強化し、一時的または恒久的に拒否する場合があるとしています。

「大量配信はしていないから関係ない」とは言い切れません。5,000件以上の送信者には追加の要件がありますが、SPFかDKIMなどの基本的な要件は、Gmail宛てに送るすべての送信者が対象です。

Outlook・iCloud・Yahoo!メールも確認している?

送信元を確かめる動きは、Gmailだけのものではありません。Outlook.com、Hotmail、Live.com、iCloudメール、日本のYahoo!メールも、送信ドメイン認証への対応を求めたり、推奨したりしています。

送信先公表されている内容
Outlook.com・Hotmail・Live.comMicrosoftは2025年、1日5,000件を超えて送るドメインにSPF・DKIM・DMARCを求めました。2025年5月5日から、要件を満たさないメールは拒否する方針としています。
iCloudメールAppleは2025年2月、大量にメールを送る場合はSPFとDKIMを使い、送信ドメインでDMARCのポリシーを公開する必要があると案内しています。
Yahoo!メールLINEヤフーはSPF・DKIM・DMARCへの対応を推奨しています。どの認証にも合格していないメールは、迷惑メールと判定したり、受信を拒否したりする場合があるとしています。

ある宛先には届くのに、別の宛先では迷惑メールに入ることもあります。受け取るサービスごとに判定が異なるため、数件届いたことだけでは、設定に問題がないとは判断しにくいところです。

会社のメールでよくある原因は?

まず確かめたいのは、会社のドメインからメールを送っている場所です。普段使っているメールサーバーだけでなく、ホームページの問い合わせフォームや、後から追加した送信サービスからもメールが出ていることがあります。

Googleは、SPFにそのドメインからメールを送るすべての送信元を含めるよう案内しています。新しい送信サービスを使い始めたのにSPFへ反映されていなければ、そのサービスからのメールを正しく確認できません。

一方で、送信元を追加しようとしてSPFのレコードをもう1つ作るのも問題です。SPFの標準では、1つのドメインにSPFのレコードが2つ以上あるとエラーになります。

また、SPFの中で別の設定を参照する回数には上限があります。Googleは、DNSの参照を10回までにするよう案内しています。複数の送信サービスを追加してきた会社では、見た目ではSPFが設定されていても、参照回数が増えすぎている可能性があります。

確認したい点を整理すると、次のようになります。

  • メールを送っているすべてのサーバーやサービスがSPFに含まれているか
  • SPFのレコードが2つ以上に分かれていないか
  • SPFのDNS参照が10回を超えていないか
  • DKIMとDMARCが設定され、実際の送信元と合っているか

DNSの画面だけを見ても、どこからメールが送られているかまでは分からないことがあります。契約しているメールサービス、問い合わせフォーム、配信に使っているサービスを伝えたうえで確認してもらうと、抜けを見つけやすくなります。

DMARCはどう設定すればいい?

DMARCは、最初から厳しい設定にすればよいわけではありません。正規の送信元を把握しないまま判定を厳しくすると、本来届けたいメールまで影響を受ける可能性があります。

Googleが案内する導入手順では、先にDKIMとSPFを設定し、48時間以上たってからDMARCを設定します。最初は「p=none」という監視だけの状態で始め、届いたレポートを確認します。

送信元を確かめた後は、認証に失敗したメールを迷惑メールへ入れる「quarantine」という設定を、小さい割合から段階的に適用します。この順番なら、どのメールが影響を受けるかを見ながら設定を進められます。

ただし、DMARCのレポートや送信元の判定は、専門知識がないと分かりにくいと思います。DNSを自分で変更するのではなく、現在メールを管理している会社や制作会社に、SPFとDKIMの確認を含めて対応してもらうほうが安心です。

DMARCは、国もなりすましメール対策として導入を求めています。総務省・警察庁・経済産業省は2023年2月、クレジットカード会社等に対し、メールを送らないものを含むすべてのドメインへDMARCを導入し、なりすましメールを拒否するポリシーで運用するよう要請しました。

総務省は2025年9月にも、通信事業者の団体へDMARCの導入と、なりすましメールを隔離または拒否するポリシーの設定などを要請しています。会社のメールを届けるためだけでなく、会社名を使ったなりすましメールへの対策としても確認しておきたい設定です。

どこに相談すればいいか分からないときは

メールの管理会社が分からない、以前の制作会社との契約が終わっている、という場合もあると思います。

当社でも、SPF・DKIM・DMARCの設定状況とメールの送信元を確認し、必要な設定を代行できます(1ドメイン 29,800円・総額。設定後に認証の確認が合格にならなければ全額返金)。設定に問題があるかの確認だけでもかまいませんので、お気軽にご相談ください。

まとめ

会社のメールが届かない、Gmailなどで迷惑メールに入るというときは、相手側の設定だけでなく、自社ドメインのSPF・DKIM・DMARCも確認する必要があります。

まずは、会社のドメインからメールを送っているサービスを洗い出してみてください。そのうえで、すべての送信元がSPFに含まれているか、SPFが重複していないか、DKIMとDMARCが正しく動いているかを管理会社に確かめてもらうとよいでしょう。

参照資料

  1. Google Workspace 管理者ヘルプ: メール送信者のガイドライン(2026.11.05 確認)
  2. Google Workspace 管理者ヘルプ: メール送信者のガイドラインに関するよくある質問(2026.11.05 確認)
  3. Google Workspace 管理者ヘルプ: 推奨される DMARC の導入手順(2026.11.05 確認)
  4. Microsoft Defender for Office 365 Blog: Outlook's New Requirements for High-Volume Senders(2026.11.05 確認)
  5. Yahoo!メール: 迷惑メール対策への取り組み(2026.11.05 確認)
  6. 総務省: フィッシングメール対策の強化に関する要請(2025年9月)(2026.11.05 確認)

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