AIへの伝わり方

llms.txtでできること、できないこと

llms.txtはAI検索で紹介されるための必須ファイルなのか。提案者の仕様、Googleの公式な案内、実際に置くときの書き方と、置くより先にやるべきことを整理します。

「AI検索対策にはllms.txtが必要です」という営業を受けた、という相談が増えています。結論から言うと、置くこと自体は無害で手間も小さいものの、置けばAIで紹介されるものではありません。費用をかけて作る前に、何ができて何ができないかを押さえておきましょう。

llms.txtとは

サイトの直下(/llms.txt)に置くMarkdownのファイルで、AIエージェントが読むための「サイトの案内」です。提案者の仕様(llmstxt.org)では、次の順で書きます。

  1. サイト名の見出し(# サイト名)——唯一の必須項目
  2. 引用(>)でサイトの短い要約
  3. 補足の説明(見出しなし)
  4. ## 見出し ごとに、詳しく読めるページへのリンクの一覧
  5. 必要なら ## Optional に、読み飛ばしてよい補足ページ

robots.txt が「どこまで取得してよいか」を伝えるのに対し、llms.txt は「何が書いてあり、どこを読めばよいか」を伝えるものです。役割が違うので、robots.txt の代わりにはなりません。

できないこと

  • Google検索での掲載や順位を良くするものではない:Googleは生成AI検索向けの公式ガイドで、AIによる概要などに表示されるために、llms.txtのような特別なファイルや専用のマークアップは不要と案内しています。求めているのは、従来の検索の基本と、人に役立つ独自の情報です
  • AIでの紹介・引用を保証しない:各社のAIが llms.txt を読むかどうか、どう使うかは、ほとんど公開されていません
  • クローラーの許可・拒否はできない:AIクローラーの取得を止めたい・許したいときは robots.txt で指定します。たとえばOpenAIは、検索用の OAI-SearchBot と学習用の GPTBot を別のUser-Agentとして案内しています(OAI-SearchBot、GPTBot、ChatGPT-Userの違い)

できること

  • AIエージェントやAI搭載ブラウザが、会社概要・サービス・料金・問い合わせ先のページへ迷わずたどり着く手がかりになる
  • 社内で「AIに読んでほしいページはどれか」を整理するきっかけになる
  • 開発者向けの資料が多いサイトでは、AIのコーディング支援ツールに読ませる目次として使われている

自分で確認する方法

  1. ブラウザで https://自社ドメイン/llms.txt を開く。404なら置かれていません
  2. 置かれている場合、リンク先のページが実在し、会社概要・サービス・料金・問い合わせなど重要なページが含まれているかを確認します
  3. あわせて https://自社ドメイン/robots.txt も開き、検索・回答用のAIクローラーを止めていないかを確認します。llms.txtがあっても、robots.txtで止めていれば読みに来ません

よくある誤解

  • 「llms.txtがAI検索のSEO」:主要な検索の掲載条件ではありません
  • 「本文はそのままで、llms.txtに説明を詳しく書けばいい」:AIが回答の根拠として示すのは、通常は本文のあるページです。llms.txtにだけ書いた情報は、人も検索エンジンも読みません
  • 「置いておけば、学習されなくなる」:llms.txtに取得を止める機能はありません

当サービスの診断ではこう判定します

当社のAI検索向けの確認では、llms.txt の有無を点数に入れていません。主要なAI検索の掲載条件として公式に定められていないためで、有無は参考情報として表示するだけです。代わりに、次のような項目を固定の基準で採点しています。

項目配点合格の条件(抜粋)
検索・回答用クローラーの許可20点robots.txtで拒否なし。Googlebotを拒否していれば総合点の上限20点
JavaScriptなしで本文が読めるか10点描画前の本文が描画後の70%以上
社名・所在地・電話番号が文字で書かれているか8点3つとも文字で確認できる
会社情報の構造化データ8点name・address・telephone・url がすべてある
サービス・料金の情報8点料金(目安を含む)の記載あり
よくある質問8点FAQページ+FAQPage構造化データ

AIが回答に使うのは、結局はページ本文に書かれた事実です。llms.txt は、その事実が揃ってから最後に置く「目次」と考えるのが現実的です。本文側で揃えたい項目はAIに会社情報を読み取ってもらうための基本項目にまとめています。

置く場合の例

例のため、社名や内容は架空です。

# 株式会社サンプル工務店

> 東京都世田谷区の工務店。戸建てリフォームと耐震改修を中心に施工しています。

## 会社とサービス

- [会社概要](https://example.jp/company): 所在地・連絡先・建設業許可番号
- [リフォームの料金の目安](https://example.jp/price): 工事別の価格帯
- [施工事例](https://example.jp/works)
- [よくある質問](https://example.jp/faq)
- [お問い合わせ](https://example.jp/contact)

作るのは、テキストエディタで数十分の作業です。高額な費用をかけるものではありません。サイトの構成が変わったら、リンク切れが無いよう一緒に更新してください。

制作会社に頼むなら、次の一文で十分です。

サイト直下に llms.txt(llmstxt.org の書式)を置いてください。会社概要・サービス・料金・事例・FAQ・お問い合わせへのリンクを含め、ページの構成変更時には一緒に更新をお願いします。あわせて robots.txt で検索・回答用のAIクローラーを拒否していないかも確認ください。

当サイトも案内ファイルとして /llms.txt を置いています。中身は、このページで説明した仕様どおりの短い目次で、診断の説明・方法・お役立ち記事へのリンクを載せています。

本文の整備から任せたい場合はAIに伝わる情報設計パックや伝わる情報の整備、AIで実際にどう紹介されているかの確認はAI検索での紹介のされ方の点検・改善をご覧ください。

自社のサイトがAI検索からどう見えているか分からない場合は、無料のご相談からお気軽にお問い合わせください。

よくある質問

llms.txtを置かないと、AI検索で不利になりますか?

2026年10月時点で、主要なAI検索がllms.txtを掲載の条件にしているという公式の説明はありません。置かないことで不利になると考える必要はありません。

llms.txtとrobots.txtは両方必要ですか?

役割が違います。robots.txtは「取得してよい範囲」の指示で、検索エンジンにもAIにも使われる標準の仕組みです。llms.txtは任意の案内です。優先すべきはrobots.txtの設定が意図どおりかどうかです。

関連する無料診断

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参照資料

  1. The /llms.txt file(提案者による仕様)(2026.10.01 確認)
  2. Google 検索セントラル:生成AI検索向けの最適化ガイド(2026.10.01 確認)
  3. OpenAI:Overview of OpenAI Crawlers(2026.10.01 確認)
  4. Google 検索セントラル:robots.txt の概要(2026.10.01 確認)