AIO対策とは?中小企業がAI検索でまずやること
AIO対策やAI検索対策に特別な裏技は必要ありません。GoogleやChatGPTなどの公式情報をもとに、中小企業が最初に確認したいことを紹介します。
目次
「AIO対策が必要です」という営業の電話を受けたり、検索結果に出る「AIによる概要」を見たりして、自社でも何か始めるべきか気になっているかもしれません。
AI検索対策というと、これまでとは違う特別な仕組みを入れるように聞こえます。しかし、Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるための特別な最適化は必要ないと案内しています。
大がかりな施策を急ぐ前に、ホームページに書かれている情報と、検索サービスがページを確認できる状態を見直すところから始められます。
AIO対策とは、何をするもの?
AIO対策は、AIを使った検索で自社の情報を見つけてもらいやすくする取り組みとして使われている言葉です。
Google検索には、複数のページをもとに回答をまとめる「AIによる概要」と「AIモード」があります。ChatGPTの検索や、MicrosoftのCopilotでも、質問に応じてウェブ上の情報が使われます。
従来の検索では、検索結果に並ぶページを利用者が一つずつ開くのが一般的でした。AI検索では、検索画面や会話の中に回答が表示され、その根拠としてページが紹介されることがあります。
そのため、「自社のホームページをAIにも正しく読んでもらいたい」「ChatGPTの検索に自社を表示したい」という関心が高まっています。ただし、どのサービスでも表示を保証する方法があるわけではありません。
AI検索に特別な対策は必要?
Googleは2025年12月に更新した公式文書で、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加要件や、特別な最適化はないと説明しています。通常のSEOの基本が、そのまま当てはまります。
技術的な条件は、Googleがページの存在と内容を登録しており、検索結果に説明文付きで表示できる状態になっていることです。検索サービスにページが登録されることを、いわゆる「インデックス」と呼びます。
この条件を満たしても、AIによる概要やAIモードへの表示が約束されるわけではありません。検索内容に応じて、表示されるページや回答は変わります。
「AIに必ず取り上げられる」とうたう話を聞いたときは、何を根拠にしているのかを慎重に確かめたいところです。まずは、通常の検索でも見つけられる状態か、ページの内容が分かりやすいかを見直すほうが現実的です。
「llms.txt」やAI専用ファイルは用意したほうがいい?
AI向けのテキストファイルとして「llms.txt」という名前を見かけることがあります。しかし、2026年11月時点で、Google、OpenAI、Microsoftのいずれも、検索やAIの回答にllms.txtを使うと公式には表明していません。
Googleも、AI機能に表示されるための新しい機械可読ファイルやAI向けテキストファイル、特別なマークアップは不要としています。AI機能だけを対象にした構造化データもありません。
構造化データとは、会社名や住所などの意味を検索サービスに伝えやすくする記述です。使う場合も、読者がページで確認できる本文と内容を一致させる必要があります。
見えていない情報や古い情報を構造化データだけに入れるのは、Googleのガイドラインに沿いません。新しいファイルを増やすより、実際のページを正確で読みやすい状態にすることが先です。
まず確認したいのは、サイトの基本
最初に見直したいのは、会社名、所在地、連絡先、サービスの内容などがページ内の文章として書かれているかです。画像の中に文字を入れただけではなく、本文のテキストとして読める形にします。
会社情報をどこまで書くか迷う場合は、AIに会社情報を正しく読み取ってもらうには?も参考にしてください。
Googleは、AI機能への表示に向けた基本として、次のような点を挙げています。
- 重要なページへ、サイト内のリンクからたどれるようにする
- 会社やサービスの重要な内容を本文のテキストで書く
- 構造化データを使う場合は、画面に表示されている内容と一致させる
- Googleビジネスプロフィールの情報を最新に保つ
- Search Consoleに登録し、検索での表示状況を確認する
- robots.txtやCDN、ホスティングの設定で巡回を妨げていないか確かめる
Googleビジネスプロフィールについて、Googleは、完全で正確な情報を載せているビジネスほどローカル検索に表示されやすいと説明しています。情報が不正確だと、関連する検索に表示されないことがあります。
また、ページを探して内容を確認する検索サービスの仕組みを「クロール」と呼び、その巡回プログラムを「クローラー」と呼びます。ChatGPTの検索に使われるクローラーは「OAI-SearchBot」です。
robots.txtでOAI-SearchBotを拒否しているサイトは、ChatGPTの検索回答に表示されません。検索には出したいものの、AIの学習には使われたくない場合は、OAI-SearchBotを許可し、学習用のGPTBotを拒否するという別々の設定ができます。robots.txtの変更が検索に反映されるまでには、約24時間かかるとOpenAIは案内しています。
Bingについては、XMLサイトマップがページを知らせる基本の手段です。最終更新日を示す「lastmod」には、実際にページを更新した日時を書きます。Bing Webmaster Toolsにも登録しておくと、Bing側で把握されている状態を確認できます。
AIに見せたくない部分はどうする?
ページ全体や一部の情報を、検索結果の抜粋やAIの回答に出したくない場合もあります。
Googleでは、ページの説明文を表示させない「nosnippet」、指定部分を使わせない「data-nosnippet」、説明文の長さを制限する「max-snippet」、ページ自体を検索対象から外す「noindex」が案内されています。
GoogleとBingのどちらでも、data-nosnippetを付けた部分は検索結果の抜粋やAIの回答に表示されません。
ただし、表示を制限すれば、その部分が検索から見つけられる機会も減ります。会社情報やサービス説明までまとめて隠してしまわないよう、どの情報を対象にするのかを確認してから設定する必要があります。
効果はどう測ればいい?
GoogleのAIによる概要とAIモードからの流入は、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで「ウェブ」に合算されます。そのため、通常のウェブ検索と分けた数字としては表示されません。
検索から訪れた人が増えたか、どの検索語でページが表示されたか、問い合わせにつながるページが読まれているかを、これまでの検索データとあわせて見ていきます。
Microsoftは2026年2月、Bing Webmaster Toolsで、CopilotやBingのAIによる要約に自社ページが何回引用されたかを確認できる機能を公開しました。現在はプレビューとして提供されています。
AI検索だけの順位や表示回数を追うことに偏らず、会社情報の間違いがないか、必要なページへたどり着けるかも定期的に確認すると、ホームページ全体の見直しにもつながります。
どこに相談すればいいか分からないときは
なお、当社でも会社情報やページの書き方、AIの巡回を締め出していないかの確認ができます。どこに相談すればいいか分からない、以前の制作会社との契約がもう終わっている、という場合は、確認だけでもお気軽にご相談ください。
まとめ
AIO対策のために、AI専用のファイルや特別な構造化データを急いで用意する必要はありません。Googleも、通常のSEOの基本がそのまま当てはまると案内しています。
まずは、会社情報とサービス内容が本文に正しく書かれているかを確かめてみてください。そのうえで、GoogleやChatGPTなどの巡回を設定で妨げていないかを確認し、Search ConsoleやBing Webmaster Toolsで変化を見ていくと進めやすくなります。
参照資料
- Google 検索セントラル: AI features and your website(2026.11.05 確認)
- Google 検索セントラル: 構造化データの一般的なガイドライン(2026.11.05 確認)
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ: ローカル検索結果のランキングを改善する方法(2026.11.05 確認)
- OpenAI: Overview of OpenAI Crawlers(2026.11.05 確認)
- Bing Webmaster Blog: Introducing AI Performance in Bing Webmaster Tools Public Preview(2026.11.05 確認)